教えて 創業の先輩

カフェロンド / 岡年孝 さん / 平成30年7月創業 / 三原市円一在住

伝統引き継ぎ個性もきらり 駅北カフェ
「お客さんと一緒に店づくり」に喜び
カフェ巡り楽しめる三原を目指して

カフェロンド

「カフェロンド」の事業内容は?

三原駅の北口近くでカフェを営業しています。ランチは大和のおこめんを使った汁麺、スイーツは地元パンドゥパンの食パンを使ったフレンチトーストや、プルーンとラム酒入りのベイクドチーズケーキが人気ですね。営業時間が夜22時30分まで、というのも特徴のひとつかもしれません。店内には地元にゆかりのある画家さんの作品なども飾っています。オープンは昭和30年代で、永年にわたる三原の文化発信拠点、画廊喫茶のひとつとして評判だったと聞いており、古くからの常連客にも支えられていると感じます。

カフェロンド

起業した動機は?

7年ほど前、ホテルフロント勤務から転職したコーヒー専門店で、カフェ部門を担当することになり、その経験が面白くて。昔からカフェ経営に憧れていたこともあり、飲食店勤務を経て三原で候補地を探しているなかで偶然出会ったのがこの店舗。以前、株式会社まちづくり三原さん主催の空き家・空き店舗ツアーにも参加したこともあります。ご縁の中でこの店舗のオーナーさんをご紹介いただき、自然な流れの中で引き継ぐ話がまとまった感じですね。私で4代目だそうです。

カフェロンド

起業するための準備は?

店舗を引き継ぐ形だったので、準備といってもたいそうなことはしていません(笑)。一番悩んだのは、これまでの屋号を残すか、自分があたためていた屋号に変えるかどうか。伝統ある名前ですので、新しい屋号に変えても覚えてもらうまでに時間がかかる。それなら前の名前を大事にしようと。メニュー作りや経営のノウハウに関しては、業界の先輩にいろいろ相談しました。しかし「いざオープン」とようやく案内状を出した日が、昨年7月の西日本豪雨災害の当日に重なってしまった。しばらくは水道が使えないなど混乱が続き、オープン前後も紆余曲折ありました。

カフェロンド

起業して良かったことは?

お客さんの声に応えるホテル勤務時代のクセが抜けず(笑)と言っても、応えきれないこともありますが。調整しながらお客さんの満足や感動の度合いを探っていくことが面白いですね。調理や製菓の学校で学んだわけでもなく、頼りは自分とお客さんの舌。コミュニケーションを通じて新メニューの完成度を高めていくという、お客さんと一緒に進める店づくりが楽しい。2種あるコーヒーのうちの深煎りのブレンドは常連さんに「60年前の味と似ているけど違う」との感想をいただき、伝統を守りつつ自分の味も出せているのかなと嬉しく思っています。高校生など若い世代の来店も増えており、お店の歴史が強い魅力のひとつとなっていることに感謝です。

カフェロンド

起業を目指している人へ、メッセージを。

「高い意識を持って起業準備を」とおっしゃる方もおられますが、まず大切なのは「想い」。想いがあれば、なんとなくでもカタチになっていくんじゃないでしょうか。もうひとつ大切なのは、同業者との関係。人気メニューのケーキは、実は仲の良い同業者にアドバイスをもらって完成したものです。ライバルの関係ではなく、同業みんなでお客さんに愛されていく、そういう姿勢が、市民の地元への愛着を深めると思っています。




 ≫ インタビュー一覧に戻る 

カフェロンド

住所:広島県三原市本町1-9-2
電話:0848-29-9010
営業時間:13:00~22:30
定休日:SNSを参照してください
Instagram:caferondo_mihara